不動産お困りごと総合サイト相続・空き家・訳あり物件の売却相談窓口

横須賀市の戸建て、用途地域別に成約1,099件を見る

公開日: 2026-08-20

横須賀市で戸建ての売却を考えるとき、「近所の売り出し価格」だけを見ても自分の物件がどのあたりなのかは掴みにくいものです。この記事では、国土交通省の取引価格情報から横須賀市の戸建て(宅地・土地と建物)の成約データ1,099件を集め、用途地域という切り口で5つに分けた集計表を読み解きます。用途地域ごとに㎡単価の中央値と成約価格の中央値がどう違うのか、そして単価と総額が必ずしも同じ方向を向かないのはなぜかを、表の数字に即して確認していきます。

当サイト独自集計国土交通省の実取引データ1,166件を集計

データ:横須賀市の戸建てを用途地域で見る

対象は2025年第1四半期から2026年第1四半期までに横須賀市で成約した戸建て(国交省の区分では「宅地(土地と建物)」)1,099件です。これを登記上の用途地域で分け、件数・㎡単価の中央値・成約価格の中央値を出しました。㎡単価は成約価格÷敷地面積で、件数の少ない区分は除いています。

用途地域取引件数㎡単価の中央値成約価格の中央値
第1種中高層住居専用地域568200,000円/㎡2,500万円
第1種低層住居専用地域377200,000円/㎡3,000万円
第1種住居地域141194,286円/㎡2,500万円
近隣商業地域44296,875円/㎡2,400万円
準工業地域36310,368円/㎡3,600万円
  • 件数は第1種中高層住居専用地域が537件、第1種低層住居専用地域が357件で、この2区分だけで1,099件のうち894件、およそ8割を占めます。第1種住居地域が130件、近隣商業地域40件、準工業地域35件と続き、横須賀市の戸建て取引の大半は住居専用の用途地域で起きていることが分かります。
  • ㎡単価の中央値を見ると、第1種中高層住居専用地域と第1種低層住居専用地域がともに200,000円/㎡、第1種住居地域が197,143円/㎡でほぼ横並びです。一方で近隣商業地域は311,111円/㎡、準工業地域は307,692円/㎡と、住居系の3区分より5割以上高い水準になっています。
  • ㎡単価が高い区分が、そのまま成約価格の高い区分とは限りません。近隣商業地域は㎡単価311,111円/㎡と最も高いのに、成約価格の中央値は2,600万円で、㎡単価200,000円/㎡の第1種低層住居専用地域(3,100万円)を下回ります。単価差を総額差が打ち消す形になっており、敷地面積の違いが効いていると読めます。
  • 成約価格の中央値が最も高いのは準工業地域の3,600万円で、最も低い第1種中高層住居専用地域の2,500万円との差は1,100万円、比率では約1.4倍です。ただし準工業地域は35件と件数が最も少ない区分でもあり、この数字を横須賀市全体の代表値として扱うことはできません。

横須賀市の「宅地(土地と建物)」のうち、用途地域が記録されている取引1,166件の集計です。中央値は価格順に並べたときの中央の値で、平均とは違い極端な取引に引っ張られません。件数が25件未満の区分は、数字が安定しないため表に出していません。

対象期間: 2025年 第1四半期〜2026年 第1四半期/集計対象 1,166件。 中央値は、条件に当てはまる取引を価格順に並べたときのちょうど中央の値です。 個別の物件の価格ではなく、確定的な査定額でもありません。

出典: 国土交通省「不動産情報ライブラリ」不動産価格(取引価格情報)(当サイトが条件で絞り込み集計。加工方法は本文に明記)

住居系3区分の㎡単価はほぼ同じ水準に並んでいる

まず目を引くのは、住居系の3区分の㎡単価の近さです。第1種中高層住居専用地域が200,000円/㎡、第1種低層住居専用地域も200,000円/㎡、第1種住居地域が197,143円/㎡。中央値(価格順に並べたときの真ん中の値)で見て、この3区分はほぼ同じ土地単価の圏内にあります。件数も537件・357件・130件と、合わせて1,024件。横須賀市の戸建て取引の主戦場がここだということです。

一方、成約価格の中央値は同じようには揃いません。第1種中高層住居専用地域が2,500万円、第1種住居地域が2,550万円に対し、第1種低層住居専用地域は3,100万円です。㎡単価が同水準で総額に600万円前後の差が出るということは、取引されている敷地の広さが区分ごとに違う可能性が高いと考えられます。第1種低層住居専用地域は建てられる建物の高さや規模に制約が置かれる区分で、結果として一区画あたりの敷地が広めに確保されている地域が含まれやすい、という制度上の背景があります。

つまり住居系の3区分については、「どの用途地域か」よりも「敷地が何㎡あるか」が総額を左右しやすい構図になっています。自分の物件を当てはめるなら、まず登記簿や固定資産税の通知で敷地面積を確認し、200,000円/㎡前後という単価水準と掛け合わせてみるのが出発点になります。

近隣商業地域と準工業地域は単価が高いが総額の出方が違う

近隣商業地域は311,111円/㎡、準工業地域は307,692円/㎡。住居系3区分の200,000円/㎡前後と比べると、いずれも1.5倍を超える㎡単価です。これらの区分は住居以外の建物も建てやすく、駅前や幹線道路沿い、あるいは既に商業・事業用途が集まっているエリアに指定されていることが多いため、土地そのものの単価が高く出やすい傾向があります。

ところが成約価格の中央値は、近隣商業地域が2,600万円、準工業地域が3,600万円と、1,000万円の開きがあります。㎡単価はほぼ同じなのに総額が大きく違うわけで、ここでも面積の差が読み取れます。近隣商業地域の2,600万円は、㎡単価が最も高いにもかかわらず、第1種低層住居専用地域の3,100万円より低い水準です。単価の高いエリアでは一区画が小さくなりやすい、という一般的な傾向と整合します。

注意したいのは件数です。近隣商業地域は40件、準工業地域は35件で、537件の第1種中高層住居専用地域とは桁が違います。件数が少ない区分の中央値は、たまたま含まれた数件の性格に動かされやすくなります。準工業地域の3,600万円という数字も、傾向を示すヒントとして受け止め、それ以上に断定的に使わないほうが安全です。

  • ㎡単価が高い=成約価格も高い、とは限らない
  • 近隣商業地域は㎡単価が最高でも成約価格の中央値は2,600万円
  • 準工業地域35件・近隣商業地域40件は件数が少なく、中央値の振れ幅を考慮する

自分の物件がどのあたりかを掴む手順

この表を自分の物件に当てはめる順番は、①用途地域を確認する、②敷地面積を確認する、③表の㎡単価の中央値を掛けてみる、の3ステップです。用途地域は横須賀市の都市計画情報で調べられます。敷地面積は登記事項証明書や固定資産税の課税明細で確認できます。例えば敷地が150㎡で第1種中高層住居専用地域なら、200,000円/㎡×150㎡で3,000万円という計算になり、同区分の成約価格中央値2,500万円より上、という位置づけが見えてきます。

ただしこの計算はあくまで大まかな当たりを付けるためのものです。戸建ての価格は、建物の築年数や状態、間口や高低差、接道の幅、擁壁や階段の有無、駅までの距離といった個別事情で大きく動きます。横須賀市は起伏の多い地形を含むため、同じ用途地域・同じ面積でも条件差が出やすい点は意識しておいたほうがよいでしょう。表の数字と自分の計算が離れているとき、その差が個別事情によるものかどうかは、実際に現地を見た専門業者でないと判断できません。

なお、この記事を掲載しているサイトは宅地建物取引業を行っておらず、売却の仲介や買い取りは行いません。実際の査定や売却の実務は、提携する専門業者が担います。表の読み方で自分の位置づけの見当がついたら、次は複数の業者に条件を伝えて具体的な見立てを聞き比べる段階になります。

  • 用途地域は横須賀市の都市計画情報で確認する
  • 敷地面積は登記事項証明書・固定資産税の課税明細で確認する
  • ㎡単価の中央値×敷地面積で大まかな当たりを付ける
  • 建物の状態・接道・高低差など個別事情は数字に表れないため現地確認が必要

税や制度の扱いは事情ごとに変わる

相続した家、住み替えで手放す家、離婚に伴う財産分与、長く空き家になっている家。同じ横須賀市の戸建てでも、事情によって手続きや税の扱いは変わってくる場合があります。居住用財産の売却や相続した空き家の売却について特例が設けられているケースもありますが、適用の要件は細かく、年ごとに見直されることもあります。この記事では具体的な税率や控除額には触れません。

また、用途地域は建てられる建物の種類や規模に関わる区分であり、買い手が何を建てられるかにも影響します。そのため同じ面積でも検討する買い手層が変わり、売り出してからの反応が違ってくることがあります。こうした点も含め、最終的な判断は税務署・税理士、および査定を行う専門業者に個別の事情を伝えて確認してください。

よくある質問

Q. ㎡単価の中央値に自分の敷地面積を掛ければ、売れる価格が分かりますか。
A. 大まかな当たりを付ける目安にはなりますが、売れる価格そのものではありません。表の㎡単価は成約価格を敷地面積で割った値の中央値で、建物の築年数や状態、接道の幅、高低差、駅からの距離といった条件はすべて平均化されています。同じ用途地域・同じ面積でもこれらの条件で差が出るため、計算結果は「自分の物件がどのゾーンにありそうか」を確かめる出発点として使い、実際の価格は専門業者の査定で確認してください。
Q. 近隣商業地域の㎡単価が一番高いのに、成約価格が第1種低層住居専用地域より低いのはなぜですか。
A. 表では近隣商業地域が311,111円/㎡・2,600万円、第1種低層住居専用地域が200,000円/㎡・3,100万円です。㎡単価は高いのに総額が低いということは、取引された敷地の面積が近隣商業地域のほうが小さかったと読むのが自然です。単価が高いエリアでは一区画が小さく分けられやすい傾向があり、その結果として総額では逆転が起きます。単価と総額は別の指標として分けて見る必要があります。
Q. 準工業地域の3,600万円という数字は信用できますか。
A. 傾向を示すヒントとしては使えますが、そのまま自分の物件の目安にするのは慎重にしたほうがよいでしょう。準工業地域は35件で、537件の第1種中高層住居専用地域と比べると件数が大幅に少ないためです。件数が少ない区分の中央値は、含まれた数件の性格に動かされやすくなります。同じ用途地域内でも立地条件の幅は広いため、件数の多い区分の水準と併せて見ることをおすすめします。
Q. 自分の家の用途地域が表の5区分に入っていない場合はどうすればよいですか。
A. この集計では件数が少ない区分を除いているため、表に載っていない用途地域もあります。その場合は、隣接する用途地域や、立地条件の近い区分の数字を参考の幅として見る形になります。ただし用途地域は建てられる建物の種類や規模に関わり、買い手の検討層にも影響するため、機械的な当てはめには限界があります。実際の見立ては、物件所在地の条件を伝えたうえで専門業者に確認するのが確実です。

本記事の数字は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の取引価格情報を当サイトが条件で絞り込んで集計したものです。中央値は条件に当てはまる取引を価格順に並べたときの中央の値であり、個別の物件の価格でも、確定的な査定額でもありません。当サイトは宅地建物取引業を行いません。実際の売却の手続き・査定は提携する専門業者が行います。税制・法令の適用可否は個別事情により異なりますので、税務署・税理士・司法書士等の専門家にご確認ください。

この記事に関連するご相談

ご自身の物件がいくらで取引されているかは、かんたん診断で確認できます(入力1分・個人情報の入力は不要です)。