板橋区の中古マンション、間取り別の成約データ1,961件を読む
公開日: 2026-08-20
板橋区で中古マンションの売却を考えるとき、最初につまずくのが「自分の部屋はいくらぐらいなのか」という感覚が持てないことです。この記事では、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の取引価格情報から、板橋区の中古マンション等1,961件を間取り別に集計した表を読み解きます。成約価格の中央値だけでなく、面積で割った㎡単価の中央値も並べているので、「総額が高い間取り」と「面積あたりが高い間取り」が別物であることが見えてきます。数字に即して、自分の物件がどのあたりに位置するか、次に何を調べればよいかを整理してください。
データ:板橋区の中古マンションを間取りで見る
対象は2025年第1四半期から2026年第1四半期に板橋区で記録された中古マンション等の取引価格情報です。間取りの区分ごとに件数、㎡単価の中央値、成約価格の中央値を集計しました。件数が少ない区分は除外しています。中央値は価格順に並べたときの真ん中の値で、極端な取引に引っ張られにくい指標です。
| 間取り | 取引件数 | ㎡単価の中央値 | 成約価格の中央値 |
|---|---|---|---|
| 3LDK | 677 | 771,429円/㎡ | 5,500万円 |
| 1K | 521 | 966,667円/㎡ | 2,400万円 |
| 2LDK | 373 | 709,091円/㎡ | 4,000万円 |
| 1LDK | 146 | 800,000円/㎡ | 3,300万円 |
| 2DK | 88 | 488,889円/㎡ | 2,100万円 |
| 1DK | 67 | 720,000円/㎡ | 2,000万円 |
| 3DK | 60 | 400,000円/㎡ | 2,150万円 |
| 1R | 56 | 477,500円/㎡ | 1,000万円 |
| 2LDK+S | 55 | 723,077円/㎡ | 5,000万円 |
| 4LDK | 54 | 735,294円/㎡ | 6,500万円 |
- 件数は3LDKが642件、1Kが469件、2LDKが343件と、この3区分で合計1,961件の7割超を占めます。板橋区の中古マンション取引は、ファミリー向けの3LDKと単身向けの1Kという2つの山が中心になっていることが数字から読み取れます。
- 成約価格の中央値が最も高いのは4LDKの6,500万円、最も低いのは1Rの1,000万円で、6.5倍の開きがあります。一方で㎡単価の中央値を見ると、最も高いのは1Kの960,000円/㎡で、4LDKの729,412円/㎡を上回ります。総額の順位と面積あたりの順位は一致しません。
- 同じ部屋数でも表記によって水準が大きく違います。3LDKは㎡単価766,968円/㎡・中央値5,400万円ですが、3DKは400,000円/㎡・2,200万円。2LDKの709,091円/㎡に対し2DKは487,302円/㎡です。DK表記の区分は㎡単価が一段低い位置にまとまっています。
- 2LDK+Sは件数55件で、㎡単価723,077円/㎡、成約価格の中央値5,000万円です。㎡単価は2LDKの709,091円/㎡と近い水準ですが、総額は4,000万円から1,000万円上振れしており、納戸分の面積が総額に反映されている形が見えます。
※ 板橋区の「中古マンション等」のうち、間取りが記録されている取引2,097件の集計です。中央値は価格順に並べたときの中央の値で、平均とは違い極端な取引に引っ張られません。件数が30件未満の区分は、数字が安定しないため表に出していません。
対象期間: 2025年 第1四半期〜2026年 第1四半期/集計対象 2,097件。 中央値は、条件に当てはまる取引を価格順に並べたときのちょうど中央の値です。 個別の物件の価格ではなく、確定的な査定額でもありません。
出典: 国土交通省「不動産情報ライブラリ」不動産価格(取引価格情報)(当サイトが条件で絞り込み集計。加工方法は本文に明記)
件数の偏りが示す、板橋区で取引が動いている間取り
表を件数の多い順に見ると、3LDK642件、1K469件、2LDK343件、1LDK138件と続きます。上位4区分で1,592件、全1,961件の8割を超えます。以降は2DK84件、1DK64件、3DK59件、2LDK+S55件、4LDK53件、1R54件と、いずれも100件を下回ります。
件数が多いということは、それだけ比較対象になる取引事例が多いということです。3LDKや1Kであれば、同じ間取りで築年数や駅距離が近い事例を探しやすく、価格の見当をつけやすい立場にあります。逆に4LDKや1Rのように50件台の区分では、中央値は参考になるものの、個々の物件の条件差が結果に与える影響が相対的に大きくなります。
自分の物件が件数の少ない区分に入る場合、この表の中央値を「そのまま自分の価格」と受け取るのは適切ではありません。同じ区分の中でも面積や階数、管理状態の幅が広いためです。件数の少ない区分は、まず㎡単価の目安として使い、実際の面積を掛けて総額の見当を立てるほうが実態に近づきます。
- 100件以上の区分:3LDK、1K、2LDK、1LDK
- 50〜99件の区分:2DK、1DK、3DK、2LDK+S、1R、4LDK
総額の順位と㎡単価の順位はそろわない
成約価格の中央値を高い順に並べると、4LDK6,500万円、3LDK5,400万円、2LDK+S5,000万円、2LDK4,000万円、1LDK3,300万円、1K2,400万円、3DK2,200万円、2DK2,100万円、1DK1,950万円、1R1,000万円です。おおむね広い間取りほど総額が高いという、素直な並びになっています。
ところが㎡単価の中央値で並べ替えると順序が変わります。最上位は1Kの960,000円/㎡、次に1LDKの800,000円/㎡、3LDKの766,968円/㎡、4LDKの729,412円/㎡、2LDK+Sの723,077円/㎡、2LDKの709,091円/㎡と続きます。総額で最上位だった4LDKは、面積あたりでは1Kや1LDKの下に来ます。
この差は、面積が小さい住戸ほど面積あたりの価格が高く出やすいという傾向として現れます。設備や共用部分にかかるコストは面積に単純比例しないため、狭い住戸では㎡単価が高めに、広い住戸では総額が積み上がる一方で㎡単価が抑えめに出る形です。売却を考えるときは、総額の中央値と㎡単価の中央値を両方見て、自分の面積を掛け合わせた金額と突き合わせるのが実務的です。
LDK表記とDK表記で㎡単価に段差がある
同じ部屋数でも、LDKかDKかで数字が分かれます。2LDKは㎡単価709,091円/㎡・成約価格の中央値4,000万円ですが、2DKは487,302円/㎡・2,100万円です。㎡単価では約1.5倍、総額では約1.9倍の差があります。3LDKと3DKの比較でも、766,968円/㎡に対して400,000円/㎡、5,400万円に対して2,200万円と、同様の段差が確認できます。1LDK800,000円/㎡と1DK647,619円/㎡の間にも差があります。
DK表記は、リビングとダイニングキッチンが分かれていない、あるいはダイニングキッチンの広さが一定の基準に届かない場合に使われる呼び方です。設計年代が古い住戸で用いられていることが多く、間取り表記の違いが建物の世代差を反映している側面があります。そのため、DK表記の区分で㎡単価が低く出ているのは間取り自体の評価だけでなく、築年数や設備水準といった別の要素が重なった結果と考えるのが自然です。
なお1Rは㎡単価470,834円/㎡・成約価格の中央値1,000万円で、1Kの960,000円/㎡・2,400万円とは大きく離れています。同じ単身向けでも、居室とキッチンが仕切られているかどうかで別の水準に分かれていることが表から読み取れます。
この表を自分の物件に当てはめる手順
まず自分の物件の間取り表記と専有面積を確認します。登記事項証明書や購入時の売買契約書、管理費の請求書などに記載があります。次に、該当する間取り区分の㎡単価の中央値に自分の専有面積を掛けて、おおよその位置を出します。同時に、その区分の成約価格の中央値と比べて、自分の計算結果が上下どちらに振れているかを見ます。
ただしこの表には築年数、駅からの距離、階数、方位、管理組合の状況といった要素が含まれていません。同じ3LDKでも、これらの条件で結果は変わります。表から得られるのは「板橋区の同じ間取りの真ん中はこのあたり」という基準線であり、そこからの上下は個別に確認する必要があります。
次の一歩としては、築年数別の集計や駅別の集計といった別の切り口のデータを見て、自分の物件の条件が中央値から上振れしそうか下振れしそうかを絞り込むことが挙げられます。そのうえで、実際の査定は提携の不動産会社など専門業者に依頼し、室内の状態や管理状況を含めて評価してもらう形になります。売却に伴う税金の取扱いは、所有期間や居住実績、相続かどうかなどの事情によって異なる場合があるため、税理士や税務署に個別に確認してください。
- 確認する項目:間取り表記、専有面積、築年数、最寄駅と徒歩分数、階数
- ㎡単価の中央値 × 自分の専有面積 で総額の当たりをつける
- 同じ区分の成約価格の中央値と比べて、上下どちらに振れるか要因を洗い出す
よくある質問
- Q. 1Kの㎡単価が960,000円/㎡と最も高いのは、1Kが一番有利な間取りということですか。
- A. 面積あたりの価格が高いということと、売却で受け取る総額が大きいということは別です。1Kの成約価格の中央値は2,400万円で、3LDKの5,400万円や4LDKの6,500万円を下回ります。㎡単価は面積が小さいほど高く出やすい傾向があり、1Kの960,000円/㎡はその表れと読むのが妥当です。どちらの指標が重要かは、比較したい対象によって変わります。
- Q. 自分の物件は3LDKですが、中央値の5,400万円で売れると考えていいですか。
- A. 中央値は価格順に並べたときの真ん中の値なので、642件の半分はこれより低く、半分は高い水準です。自分の物件がどちらに寄るかは、専有面積、築年数、駅距離、階数、管理状況などによって変わります。この表にはそれらの情報が含まれていないため、5,400万円は出発点の目安と考え、実際の評価は物件を見た専門業者の査定で確認してください。
- Q. 3LDKと3DKで㎡単価が766,968円/㎡と400,000円/㎡と大きく違うのはなぜですか。
- A. DK表記は、リビングとダイニングキッチンが分かれていない、またはダイニングキッチンの広さが一定の基準に届かない場合に使われます。設計年代が古い住戸で用いられていることが多く、間取り表記の違いが建物の世代差や設備水準の差を反映している側面があります。数字の差は間取りだけの評価ではなく、複数の要素が重なった結果と考えるのが自然です。
- Q. 2LDK+Sは2LDKと比べてどう見ればよいですか。
- A. 表では㎡単価が723,077円/㎡と709,091円/㎡で近い水準ですが、成約価格の中央値は5,000万円と4,000万円で1,000万円の差があります。Sは納戸を指す表記で、その分の面積が総額に乗っている形と読めます。つまり評価の差は面積あたりの単価ではなく、広さの違いとして現れている、という読み方になります。ただし2LDK+Sは55件と件数が少ないため、個別条件の影響も相対的に大きくなります。
※ 本記事の数字は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の取引価格情報を当サイトが条件で絞り込んで集計したものです。中央値は条件に当てはまる取引を価格順に並べたときの中央の値であり、個別の物件の価格でも、確定的な査定額でもありません。当サイトは宅地建物取引業を行いません。実際の売却の手続き・査定は提携する専門業者が行います。税制・法令の適用可否は個別事情により異なりますので、税務署・税理士・司法書士等の専門家にご確認ください。
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