不動産お困りごと総合サイト相続・空き家・訳あり物件の売却相談窓口

世田谷区の中古マンション、町名別に㎡単価と成約価格を47地区で比較

公開日: 2026-08-20

世田谷区で中古マンションの売却を考えるとき、「区の相場」というひとくくりの数字はあまり役に立ちません。同じ世田谷区でも、町名ごとに実際に成立している取引の水準は大きく違うからです。この記事では、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の取引価格情報をもとに、世田谷区の中古マンション等の成約データを町名別に並べた集計表を読み解きます。㎡単価の中央値がどこまで開くのか、総額の順位と単価の順位がなぜそろわないのか、件数の少ない町をどう扱えばよいのか。表の数字だけに即して、自分の物件がどのあたりに位置するかを掴み、次に何を調べればよいかまで整理します。

当サイト独自集計国土交通省の実取引データ2,878件を集計

データ:世田谷区の中古マンションを地区(町名)で見る

国土交通省「不動産情報ライブラリ」の不動産価格(取引価格情報)から、世田谷区の中古マンション等について2025年第1四半期〜2026年第1四半期の取引を抜き出し、地区(町名)ごとに件数・㎡単価の中央値・成約価格の中央値を集計しました。対象は47地区、合計2,688件です。件数が少ない区分は除外しています。

地区(町名)取引件数㎡単価の中央値成約価格の中央値
弦巻1351,187,500円/㎡8,500万円
松原1181,160,000円/㎡4,200万円
等々力1171,200,000円/㎡7,800万円
南烏山111781,818円/㎡3,600万円
上馬971,127,273円/㎡5,000万円
三軒茶屋901,211,111円/㎡5,450万円
89905,882円/㎡5,300万円
玉川852,000,000円/㎡14,000万円
池尻831,200,000円/㎡6,800万円
成城781,033,928円/㎡8,200万円
千歳台76938,888円/㎡6,400万円
駒沢751,320,000円/㎡8,300万円
用賀721,253,810円/㎡8,450万円
船橋701,030,000円/㎡7,400万円
太子堂701,155,000円/㎡5,050万円
深沢681,121,538円/㎡8,450万円
上野毛68915,476円/㎡7,000万円
奥沢671,300,000円/㎡6,700万円
上北沢67800,000円/㎡3,100万円
桜丘661,015,000円/㎡7,000万円
北烏山65775,000円/㎡4,000万円
下馬631,160,000円/㎡6,700万円
若林631,000,000円/㎡5,200万円
野沢621,141,818円/㎡6,550万円
瀬田561,247,322円/㎡8,400万円
経堂56916,666円/㎡4,950万円
上用賀54830,952円/㎡5,050万円
世田谷52916,667円/㎡4,400万円
粕谷51928,571円/㎡6,900万円
桜新町491,500,000円/㎡8,000万円
代田481,130,556円/㎡4,650万円
玉川台471,090,909円/㎡5,800万円
桜上水421,440,476円/㎡11,000万円
給田41880,000円/㎡4,800万円
北沢401,206,666円/㎡5,550万円
三宿401,158,334円/㎡4,600万円
鎌田38741,208円/㎡5,100万円
中町371,185,714円/㎡8,500万円
梅丘32990,909円/㎡5,050万円
31880,000円/㎡3,600万円
玉堤31755,556円/㎡4,700万円
赤堤29844,444円/㎡4,500万円
野毛29914,286円/㎡6,300万円
岡本27925,000円/㎡7,400万円
宮坂26690,000円/㎡3,600万円
代沢241,589,474円/㎡6,300万円
上祖師谷23800,000円/㎡5,700万円
喜多見20613,393円/㎡4,300万円
  • ㎡単価の中央値がもっとも高いのは玉川の1,851,648円/㎡、もっとも低いのは宮坂の680,000円/㎡で、その差は約2.7倍あります。上位には代沢1,589,474円/㎡、桜新町1,490,000円/㎡、桜上水1,411,765円/㎡が並び、下位には鎌田753,846円/㎡、玉堤755,556円/㎡、南烏山760,000円/㎡が並びます。
  • 成約価格の中央値は玉川の13,500万円から上北沢の3,300万円まで約4.1倍の幅があります。ただし単価の順位とはそろわず、松原は㎡単価1,156,923円/㎡と高い方にありながら成約価格の中央値は4,200万円、逆に上祖師谷は800,000円/㎡で5,700万円です。
  • ㎡単価がぴったり1,200,000円/㎡で並ぶ弦巻・三軒茶屋・池尻・北沢でも、成約価格の中央値は8,500万円・5,600万円・6,800万円・5,900万円と分かれます。単価が同じでも総額が違うのは、取引されている住戸の広さの構成が違うためと読めます。
  • 件数は弦巻129件、等々力112件、松原110件、南烏山101件と100件を超える地区がある一方、代沢20件、上祖師谷23件、宮坂24件と20件台の地区もあります。5四半期分でこの件数なので、少ない地区の中央値は数件の入れ替わりで動きやすい点に注意が必要です。

世田谷区の「中古マンション等」のうち、地区(町名)が記録されている取引2,878件の集計です。中央値は価格順に並べたときの中央の値で、平均とは違い極端な取引に引っ張られません。件数が20件未満の区分は、数字が安定しないため表に出していません。

対象期間: 2025年 第1四半期〜2026年 第1四半期/集計対象 2,878件。 中央値は、条件に当てはまる取引を価格順に並べたときのちょうど中央の値です。 個別の物件の価格ではなく、確定的な査定額でもありません。

出典: 国土交通省「不動産情報ライブラリ」不動産価格(取引価格情報)(当サイトが条件で絞り込み集計。加工方法は本文に明記)

㎡単価の中央値は、町によって約2.7倍まで開いている

まず面積の影響を除いた比較軸として、㎡単価(成約価格を専有面積で割った値)の中央値を見ます。中央値とは、価格順に並べたときの真ん中の値で、極端に高い取引や安い取引に引っ張られにくい指標です。47地区のうちもっとも高いのは玉川の1,851,648円/㎡、もっとも低いのは宮坂の680,000円/㎡でした。差は約2.7倍です。上位には代沢1,589,474円/㎡、桜新町1,490,000円/㎡、桜上水1,411,765円/㎡、奥沢1,320,000円/㎡、駒沢1,306,666円/㎡が続きます。

下位側は宮坂に続いて鎌田753,846円/㎡、玉堤755,556円/㎡、南烏山760,000円/㎡、北烏山775,000円/㎡、上北沢800,000円/㎡、上祖師谷800,000円/㎡という並びです。同じ世田谷区の中古マンションでも、1㎡あたりで見た水準は町ごとにこれだけ違います。「世田谷区だからこのくらい」という感覚で総額を決めてしまうと、自分の町の実際の水準と大きくずれることがあり得ます。

注意したいのは、この数字が町名だけで決まっているわけではないことです。各地区の中央値には、駅からの距離、築年数、住戸の階数や向き、管理状態などが異なる取引がまとめて含まれています。表の値は「その町で実際に成立した取引の真ん中」であって、個々の物件の評価額ではありません。自分の物件が中央値より上か下かは、こうした条件を一つずつ突き合わせて初めて見えてきます。

総額の順位と単価の順位は、そろわない

次に成約価格の中央値を見ると、玉川の13,500万円から上北沢の3,300万円まで、約4.1倍の幅があります。桜上水11,000万円、駒沢8,550万円、弦巻8,500万円、深沢8,500万円、中町8,450万円と続き、下位側は上北斗ではなく上北沢3,300万円、南烏山3,600万円、宮坂3,600万円、北烏山4,100万円、松原4,200万円という並びです。ここで単価の順位と見比べると、順番がきれいに一致しないことに気づきます。

分かりやすいのは、㎡単価の中央値がちょうど1,200,000円/㎡で並ぶ4地区です。弦巻・三軒茶屋・池尻・北沢はいずれも1,200,000円/㎡ですが、成約価格の中央値は弦巻8,500万円、池尻6,800万円、北沢5,900万円、三軒茶屋5,600万円と分かれます。単価が同じで総額が違うのは、取引されている住戸の広さの構成が違うという読み方が自然です。中央値同士を割った参考値をとると、弦巻は約71㎡、三軒茶屋は約47㎡に相当します(同一物件の平均面積ではなく、あくまで規模感の目安です)。

逆方向の例もあります。松原は㎡単価1,156,923円/㎡と全体でも高い方にありながら成約価格の中央値は4,200万円で、参考値では約36㎡相当。代沢も1,589,474円/㎡で単価は上位ですが総額は6,300万円、約40㎡相当です。一方で上祖師谷は800,000円/㎡と単価は低い方ながら総額5,700万円で約71㎡相当、岡本は927,206円/㎡で7,450万円、約80㎡相当になります。売る側から見れば、比べるべき事例が「同じ町の物件」ではなく「同じ町で同じくらいの広さの物件」だということです。

件数の多い町と少ない町では、数字の安定度が違う

集計対象は47地区・合計2,688件ですが、内訳は均等ではありません。弦巻129件、等々力112件、松原110件、南烏山101件と100件を超える地区がある一方、代沢20件、上祖師谷23件、宮坂24件、岡本26件、野毛27件、桜28件のように20件台の地区もあります。この集計は2025年第1四半期から2026年第1四半期までの5四半期分をまとめたものなので、20件台という水準は、その町で成立した取引そのものが少ないことを意味します。

件数が少ない地区の中央値は、数件の取引が入れ替わるだけで上下しやすくなります。たとえば代沢の1,589,474円/㎡という高い単価も、20件という母数の上に立った真ん中の値です。この値を「その町の確定した相場」と受け取るより、「20件のうちの真ん中がここだった」と幅を持って受け取るほうが実態に近いでしょう。

件数の少ない町の物件を売ろうとしている場合は、その町の行だけを見て判断せず、隣接する町の数字や、区全体の並びの中での位置も一緒に確認するのが現実的です。逆に件数の多い町では、同じ町の中で条件の近い事例を探しやすく、築年数や広さで絞り込んだ比較が成り立ちやすくなります。

この表を読んだあと、次に確認すること

まず自分の物件がある町の行を見て、㎡単価の中央値に自分の専有面積を掛けてみると、その町の真ん中あたりの水準に対して自分の物件がどの規模感に当たるかが分かります。ただしこれは出発点で、そこから駅距離、築年数、階数や向き、管理費・修繕積立金の状況、リフォーム履歴といった条件で上下します。表の数字は「どの帯を見て話を始めるか」を決めるためのものと考えてください。

次の段階として、同じ町・同じくらいの広さ・近い築年帯の取引に絞って調べ直すと、比較の精度が上がります。売却の実務は提携の専門業者が行いますので、複数社の査定を取り、それぞれが根拠として挙げる事例が自分の物件と条件の近いものかどうかを確認するとよいでしょう。

相続で取得した物件、離婚に伴う財産分与、長く空室になっている住戸などでは、価格の話とは別に、名義や税金の取り扱いが関わってくる場合があります。取得費や特別控除の適用可否、共有名義の扱いなどは個別の事情により異なりますので、税理士や司法書士など専門家に確認することをおすすめします。

  • 自分の町の㎡単価の中央値 × 専有面積で、おおまかな位置を掴む
  • 同じ町の中で、広さと築年帯が近い取引に絞って見直す
  • 件数が少ない町では、隣接する町や区全体の並びも併せて確認する
  • 複数社の査定を取り、根拠として示された事例の条件を確認する
  • 税金・名義に関わる論点は、税理士や司法書士など専門家に相談する

よくある質問

Q. 自分の物件は、町の中央値どおりの価格で売れるのでしょうか。
A. 中央値は、その町で実際に成立した取引を価格順に並べたときの真ん中の値です。したがって、その町の取引の半分は中央値より高く、半分は低い水準で成立していることになります。各地区の数字には駅距離や築年数、広さ、階数の異なる取引が混ざって含まれているため、中央値がそのまま個々の物件の評価額になるわけではありません。自分の物件がどのあたりに来るかは、条件の近い事例と突き合わせて判断する必要があります。
Q. ㎡単価と成約価格、どちらを見ればよいですか。
A. 両方を見比べるのがおすすめです。㎡単価は広さの影響を除いた水準を示すので、町ごとの位置関係を掴むのに向いています。成約価格の中央値は、その町で実際に動いている金額帯を示します。この記事の表では、弦巻・三軒茶屋・池尻・北沢がいずれも1,200,000円/㎡でありながら成約価格の中央値は8,500万円から5,600万円まで分かれており、単価だけ、総額だけでは町の性格が読み切れないことが分かります。
Q. 件数が20件台の町のデータは、参考になりませんか。
A. 参考にはなりますが、幅を持って受け取ってください。代沢20件、上祖師谷23件、宮坂24件は、2025年第1四半期から2026年第1四半期までの5四半期分を合わせた件数です。母数が小さいほど、数件の取引が入れ替わるだけで中央値は動きます。こうした町では、その行だけで判断せず、隣接する町の数字や区全体の並びの中での位置も併せて確認すると、見当をつけやすくなります。
Q. この表があれば、査定を受けなくても売り出し価格を決められますか。
A. 表から分かるのは、町ごとの取引水準のおおまかな位置関係までです。実際の売り出し価格は、対象住戸の条件や管理組合の状況、その時点で市場に出ている競合の状況などを踏まえて検討することになります。査定や売却の実務は提携の専門業者が行いますので、複数社から査定を取り、根拠として示された事例が自分の物件と条件の近いものかを確認するとよいでしょう。

本記事の数字は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の取引価格情報を当サイトが条件で絞り込んで集計したものです。中央値は条件に当てはまる取引を価格順に並べたときの中央の値であり、個別の物件の価格でも、確定的な査定額でもありません。当サイトは宅地建物取引業を行いません。実際の売却の手続き・査定は提携する専門業者が行います。税制・法令の適用可否は個別事情により異なりますので、税務署・税理士・司法書士等の専門家にご確認ください。

この記事に関連するご相談

ご自身の物件がいくらで取引されているかは、かんたん診断で確認できます(入力1分・個人情報の入力は不要です)。