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品川区の中古マンション、町名別に見た㎡単価と成約価格の差

公開日: 2026-08-20

「品川区の中古マンションはいくらで売れるのか」を一つの平均値で答えるのは難しい話です。同じ区内でも町名によって㎡単価の中央値には約4倍の差があり、成約価格の中央値も2,600万円台から1億2,000万円台まで広がっています。この記事では、2025年第1四半期から2026年第1四半期までの成約2,229件を町名(地区)別に集計した表をそのまま読み、単価が高い町・成約価格が高い町がどう違うのか、そして自分の物件がどのあたりに位置するのかを掴むための手順を整理します。数字はすべて集計表に出てくる値と、そこから計算できる差・比率だけです。

当サイト独自集計国土交通省の実取引データ2,375件を集計

データ:品川区の中古マンションを地区(町名)で見る

国土交通省「不動産情報ライブラリ」の不動産価格(取引価格情報)から、品川区の「中古マンション等」の取引を町名別に集計しました。対象は2025年第1四半期〜2026年第1四半期、合計2,229件です。各町について件数、㎡単価の中央値(成約価格÷専有面積を価格順に並べた真ん中の値)、成約価格の中央値を並べています。件数が少ない区分は除いています。

地区(町名)取引件数㎡単価の中央値成約価格の中央値
南大井297966,667円/㎡3,300万円
西五反田2821,544,231円/㎡6,100万円
東品川2571,428,571円/㎡9,800万円
北品川1691,466,667円/㎡7,000万円
東五反田1631,520,000円/㎡7,900万円
東大井1481,250,000円/㎡6,500万円
上大崎1271,555,556円/㎡8,700万円
大崎1212,000,000円/㎡12,000万円
大井1111,454,545円/㎡7,500万円
荏原1031,280,000円/㎡5,000万円
南品川961,161,818円/㎡5,550万円
小山781,694,444円/㎡9,000万円
平塚591,120,000円/㎡3,800万円
旗の台50914,546円/㎡2,550万円
二葉471,480,000円/㎡3,300万円
西大井461,100,000円/㎡5,750万円
中延401,400,000円/㎡4,450万円
戸越401,289,011円/㎡5,850万円
八潮37514,286円/㎡3,800万円
豊町311,272,727円/㎡3,000万円
西中延311,133,333円/㎡3,300万円
西品川211,400,000円/㎡6,400万円
小山台211,228,571円/㎡6,000万円
  • ㎡単価の中央値がもっとも高いのは大崎の2,000,000円/㎡、もっとも低いのは八潮の506,667円/㎡で、その差は約4倍です。中間層には小山(1,709,091円/㎡)、上大崎(1,600,000円/㎡)、西五反田(1,538,462円/㎡)、東五反田(1,511,111円/㎡)が並び、品川区内でも単価の水準は連続的に幅を持って分布しています。
  • ㎡単価の順位と成約価格の中央値の順位は一致しません。東品川は㎡単価1,428,571円/㎡で単価順では中位ですが、成約価格の中央値は9,800万円で区内2位です。逆に二葉は東品川と同じ1,428,571円/㎡でありながら成約価格の中央値は3,300万円にとどまります。単価が近くても、取引されている住戸の広さの傾向が違えば価格帯は大きく変わります。
  • 件数の偏りも大きく、最多は南大井の282件、次いで西五反田265件、東品川242件で、この3町だけで789件、全2,229件の約35%を占めます。一方で小山台と西品川は各21件です。件数が多い町は同じ町内の比較材料が集まりやすく、件数が少ない町では隣接する町や似た条件のデータも合わせて見る必要があります。
  • 八潮は㎡単価の中央値が506,667円/㎡と区内で最も低い一方、成約価格の中央値は3,800万円で、旗の台(2,600万円)や南大井(3,300万円)を上回ります。単価の低さがそのまま価格の低さになっていない例で、㎡単価と成約価格は必ず両方を見る必要があることを示しています。

品川区の「中古マンション等」のうち、地区(町名)が記録されている取引2,375件の集計です。中央値は価格順に並べたときの中央の値で、平均とは違い極端な取引に引っ張られません。件数が20件未満の区分は、数字が安定しないため表に出していません。

対象期間: 2025年 第1四半期〜2026年 第1四半期/集計対象 2,375件。 中央値は、条件に当てはまる取引を価格順に並べたときのちょうど中央の値です。 個別の物件の価格ではなく、確定的な査定額でもありません。

出典: 国土交通省「不動産情報ライブラリ」不動産価格(取引価格情報)(当サイトが条件で絞り込み集計。加工方法は本文に明記)

㎡単価の中央値は町名によって約4倍の幅がある

まず単価だけを縦に見ます。㎡単価の中央値が最も高いのは大崎の2,000,000円/㎡です。以下、小山1,709,091円/㎡、上大崎1,600,000円/㎡、西五反田1,538,462円/㎡、東五反田1,511,111円/㎡、北品川1,480,000円/㎡と続きます。一方で低い側は八潮の506,667円/㎡、南大井974,242円/㎡、旗の台980,000円/㎡、西大井1,100,000円/㎡、平塚1,110,000円/㎡です。最高の大崎と最低の八潮の差は約4倍、大崎と南大井の間でも約2.05倍になります。

この幅の大きさは、「品川区の中古マンションの㎡単価はおよそいくら」という一つの数字を自分の物件に当てはめるのが難しいことを意味します。区全体の平均的な水準を頭に置くよりも、自分の物件がどの町にあるかを最初に確認し、その町の行にある数字を出発点にしたほうが、実際の成約に近い感覚が得られます。

なお中央値は価格順に並べたときの真ん中の値なので、その町で極端に高い(あるいは安い)1件があっても大きくは動きません。ただし件数が少ない町では、真ん中の値そのものがどの物件かによって振れやすくなります。件数の列を必ず一緒に見てください。

  • ㎡単価の中央値が150万円/㎡を超える町: 大崎、小山、上大崎、西五反田、東五反田
  • 110万円/㎡を下回る町: 八潮、南大井、旗の台
  • 大崎と八潮の㎡単価中央値の差は約4倍

単価が高い町と成約価格が高い町は同じではない

成約価格の中央値の列を見ると、順位が入れ替わります。最も高いのは大崎の12,000万円、次に東品川9,800万円、小山9,000万円、上大崎8,800万円、東五反田7,900万円、北品川と大井が7,500万円です。ところが東品川の㎡単価中央値は1,428,571円/㎡で、これは単価順では上位ではありません。単価が中位でも価格の中央値が区内2位になるのは、その町で取引されている住戸が相対的に広い傾向にあることを示しています。

逆の例が二葉です。二葉の㎡単価中央値は1,428,571円/㎡で東品川とまったく同じ値ですが、成約価格の中央値は3,300万円、東品川の9,800万円に対して約3分の1です。中延も1,400,000円/㎡で単価は東品川に近いものの、成約価格の中央値は5,000万円です。同じ単価帯の町でも、コンパクトな住戸が中心の町とファミリー向けが中心の町では、成約価格の見え方がまったく変わります。

八潮はもう一つの分かりやすい例です。㎡単価中央値は506,667円/㎡で区内最低ですが、成約価格の中央値は3,800万円で、旗の台の2,600万円や南大井・二葉・西中延・豊町の3,300万円を上回ります。売却を考えるときは、「単価が安い町だから安く売るしかない」と単価だけで判断せず、自分の物件の面積を掛けたときにどの価格帯に入るかを確かめることが大切です。

  • 東品川と二葉は㎡単価中央値が同じ1,428,571円/㎡だが、成約価格の中央値は9,800万円と3,300万円
  • 八潮は㎡単価が区内最低でも成約価格の中央値は3,800万円
  • 成約価格の中央値が5,000万円を下回る町: 旗の台、南大井、二葉、西中延、豊町、平塚、中延

件数の多い町と少ない町でデータの読み方を変える

件数の列は、その町のデータがどれだけ厚いかを示します。南大井282件、西五反田265件、東品川242件、東五反田157件、北品川155件と、上位5町で1,101件、全体2,229件の約49%を占めます。逆に小山台と西品川は各21件、豊町27件、西中延31件、八潮35件と、40件を下回る町も少なくありません。

件数が多い町では、同じ町の中で築年数・面積・階数といった条件の近い事例を探しやすく、査定の根拠も比較しやすくなります。件数が少ない町では、表の中央値はあくまで目安として受け止め、隣接する町や条件の似た町の数字と合わせて幅で捉えるほうが実態に近づきます。たとえば西中延1,133,333円/㎡と中延1,400,000円/㎡のように、隣り合う名前でも数字は異なるので、機械的に借りてくるのではなく、駅からの距離や物件の性格を踏まえて見比べる必要があります。

また、この集計は2025年第1四半期から2026年第1四半期という期間をひとまとめにしたものです。期間内の時期による違いはこの表からは読み取れません。時期の違いを知りたい場合は、四半期別に切った集計を別に確認することになります。

自分の物件の位置を掴んでから次に調べること

手順としては、まず自分の物件がある町の行を探し、㎡単価の中央値に専有面積を掛けてみます。たとえば西五反田なら1,538,462円/㎡、荏原なら1,273,334円/㎡です。その計算値と、同じ町の成約価格の中央値(西五反田6,400万円、荏原5,200万円)を並べると、自分の物件がその町の真ん中より広いのか狭いのかが見えてきます。これが最初の位置取りです。

次に調べるべきは、この表には入っていない条件です。同じ町の中でも、駅からの距離、築年数、階数と方角、管理状況、専有部分のリフォーム状況などで成約価格は変わります。また、マンションの場合は管理費・修繕積立金の水準や大規模修繕の履歴が買い手の判断に影響することがあります。町名別の中央値は「どのあたりの価格帯の話をしているか」を確かめる出発点であって、個別の値付けはその先の作業です。

相続や離婚、共有名義の整理など事情が絡む場合は、価格の目安を掴むのと並行して、名義や税金の扱いも確認しておくと進めやすくなります。譲渡所得の計算や特例の適用可否は、取得の経緯や居住実態、所有期間などによって異なる場合があります。判断が必要な部分は税理士や司法書士など専門家に確認し、実際の査定や売却の手続きは提携の専門業者に相談する形で進めるのが安全です。

  • 自分の町の㎡単価中央値 × 専有面積で概算する
  • その町の成約価格の中央値と比べ、上か下かを確認する
  • 駅距離・築年数・階数・管理状況など表に無い条件を洗い出す
  • 件数が少ない町なら隣接する町の数字も並べて幅で見る

よくある質問

Q. 表の中央値に自分のマンションの面積を掛ければ、売れる価格が分かりますか。
A. おおまかな位置取りには使えますが、売れる価格そのものではありません。この表は町名という一つの軸だけで切った中央値で、駅からの距離、築年数、階数や方角、管理状況、室内の状態といった条件は区別していません。同じ町の中でもこれらの違いで成約価格は変わります。まずは掛け算で価格帯の見当をつけ、その上で個別の条件を反映した査定を専門業者に依頼するという順序が現実的です。
Q. ㎡単価が低い町は、売却で不利ということですか。
A. 単価の低さがそのまま成約価格の低さになるとは限りません。表では八潮の㎡単価中央値が506,667円/㎡と区内で最も低いのに対し、成約価格の中央値は3,800万円で、旗の台の2,600万円や南大井の3,300万円を上回っています。単価は面積で割った値なので、広い住戸が中心の町では単価が低めに出ても価格の中央値は高くなることがあります。単価と価格の両方を見て判断してください。
Q. 件数が21件しかない町のデータは信頼できますか。
A. 傾向をつかむ材料としては使えますが、件数が多い町よりも振れやすい点に注意が必要です。小山台と西品川は各21件で、南大井の282件と比べるとデータの厚みが大きく違います。件数が少ない町では、中央値がその中の特定の物件に近い値になりやすくなります。隣接する町や条件の似た町の数字も並べ、一点の値ではなく幅として受け止めるのが安全な読み方です。
Q. この期間の数字は、今の売却の判断にそのまま使えますか。
A. この集計は2025年第1四半期から2026年第1四半期までをひとまとめにした結果で、期間内の時期ごとの動きは読み取れません。したがって「直近の水準」を知りたい場合は、四半期別に切った集計を別に確認する必要があります。また、成約データは実際に取引が終わった記録なので、これから売り出す物件の売り出し価格とは性質が異なります。両方を見比べたうえで専門業者と相談することをおすすめします。

本記事の数字は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の取引価格情報を当サイトが条件で絞り込んで集計したものです。中央値は条件に当てはまる取引を価格順に並べたときの中央の値であり、個別の物件の価格でも、確定的な査定額でもありません。当サイトは宅地建物取引業を行いません。実際の売却の手続き・査定は提携する専門業者が行います。税制・法令の適用可否は個別事情により異なりますので、税務署・税理士・司法書士等の専門家にご確認ください。

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