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新宿区の中古マンション、RCとSRCで㎡単価の中央値に約34%の差

公開日: 2026-08-20

新宿区で中古マンションを売ろうと考えたとき、まず知りたいのは「自分の物件はどのくらいの水準か」でしょう。この記事では、国土交通省が公開している実際の取引価格情報から、新宿区の中古マンション2,288件を建物構造(RCとSRC)で分けて集計した結果を示します。RCとSRCで㎡単価の中央値がどれだけ違うのか、成約価格の中央値の差はどこから来るのか。表の数字に即して読み方を整理し、あなたが次に調べるべきことまでをお伝えします。

当サイト独自集計国土交通省の実取引データ2,466件を集計

データ:新宿区の中古マンションを建物構造で見る

国土交通省「不動産情報ライブラリ」の不動産価格(取引価格情報)から、新宿区の「中古マンション等」の取引を抽出し、2025年第1四半期〜2026年第1四半期に成約した2,288件を建物構造別に集計しました。㎡単価は成約価格を専有面積で割った値で、いずれも中央値(価格順に並べたときの真ん中の値)です。

建物構造取引件数㎡単価の中央値成約価格の中央値
RC1,7631,433,333円/㎡6,300万円
SRC7031,080,000円/㎡4,000万円
  • ㎡単価の中央値はRCが1,428,571円/㎡、SRCが1,066,667円/㎡で、その差は約36万円/㎡。SRCはRCの約75%の水準にあたり、逆に言えばRCはSRCより約34%高い計算になります。同じ新宿区の中古マンションでも、構造の区分だけでこれだけの開きが数字として出ています。
  • 成約価格の中央値はRCが6,500万円、SRCが4,000万円で、差は2,500万円。SRCはRCの約62%です。㎡単価の差(約75%の水準)より価格の差のほうが大きく開いており、これは価格が「単価×面積」で決まるため、面積の分布も違っている可能性を示しています。
  • 件数はRCが1,635件、SRCが653件で、合計2,288件のうちRCが約71%を占めます。新宿区の中古マンション取引の多数派はRCで、SRCは約29%。売却時に比較対象となる取引事例の数そのものが、構造によって2.5倍ほど違うということです。

新宿区の「中古マンション等」のうち、建物構造が記録されている取引2,466件の集計です。中央値は価格順に並べたときの中央の値で、平均とは違い極端な取引に引っ張られません。件数が25件未満の区分は、数字が安定しないため表に出していません。

対象期間: 2025年 第1四半期〜2026年 第1四半期/集計対象 2,466件。 中央値は、条件に当てはまる取引を価格順に並べたときのちょうど中央の値です。 個別の物件の価格ではなく、確定的な査定額でもありません。

出典: 国土交通省「不動産情報ライブラリ」不動産価格(取引価格情報)(当サイトが条件で絞り込み集計。加工方法は本文に明記)

RCとSRCという区分が何を指しているのか

表にあるRCは鉄筋コンクリート造、SRCは鉄骨鉄筋コンクリート造の略です。SRCは鉄筋コンクリートの中に鉄骨を組み込んだ構造で、一般に高層の建物で採用されてきた工法です。一方のRCは中低層から高層まで幅広く使われています。つまり構造の区分は、その建物がいつごろ・どんな規模で建てられたかという背景と、ある程度結びついた情報でもあります。

そのため、RCとSRCの数字の差を「構造そのものの価値の差」と読むのは適切ではありません。表が示しているのは、RCと分類される取引の集まりとSRCと分類される取引の集まりで、結果として中央値が違っていたという事実です。㎡単価の中央値はRCが1,428,571円/㎡、SRCが1,066,667円/㎡。この差の背後には、築年数、立地する町丁、専有面積、階数、管理状態といった複数の要素が混ざっています。

裏を返せば、あなたの物件がSRCだからといって、この表のSRCの中央値がそのまま自分の水準だとは限りません。中央値は真ん中の値であって、上にも下にも取引が広がっています。構造は物件を絞り込む入口のひとつであり、そこから先の条件をどう重ねていくかが実際の水準を掴む作業になります。

㎡単価の差より成約価格の差が大きい理由を考える

数字をもう一度並べます。㎡単価の中央値はSRCがRCの約75%、成約価格の中央値はSRCがRCの約62%です。単価の開きよりも、総額の開きのほうが大きい。価格は「㎡単価×専有面積」でおおむね決まりますから、この差の広がり方は、SRC区分の取引のほうが専有面積の中央的な水準も小さめだった可能性を示しています。

この点は売主にとって実務的な意味を持ちます。総額の中央値だけを見て「SRCは4,000万円くらいなのか」と受け取ると、自分の物件が広めであれば低く見積もりすぎ、狭めであれば高く見積もりすぎることになります。面積が手元で分かるのであれば、総額の中央値ではなく㎡単価の中央値に自分の専有面積を掛けたほうが、出発点としては素直な数字になります。

ただしこの掛け算も、あくまで区全体の中央値を使った粗い当たりです。新宿区は駅や町丁によって性格が大きく異なり、同じ構造・同じ面積でも条件は揃いません。掛け算で出た数字は「桁と大まかな帯を確認するための目安」と割り切り、それより上か下かを判断する材料を次に集めていく、という順序で使うのが無理のない使い方です。

  • ㎡単価の中央値:RC 1,428,571円/㎡ / SRC 1,066,667円/㎡
  • 成約価格の中央値:RC 6,500万円 / SRC 4,000万円
  • 単価の比は約75%、総額の比は約62%と開き方が異なる
  • 総額の中央値より、㎡単価×自分の専有面積のほうが出発点として素直

件数の偏りが売却の準備に与える影響

RC 1,635件、SRC 653件。合計2,288件のうちRCが約71%を占め、SRCは約29%です。この偏りは、取引の場で「似た条件の事例」をどれだけ集められるかに直結します。事例が多い区分では、同じ駅・同じ面積帯の取引を複数見つけやすく、価格の根拠を積み上げやすい。事例が相対的に少ない区分では、条件が完全に揃う事例が見つかりにくく、離れた条件から調整して考える場面が増えます。

もっとも、SRCの653件という数字は絶対数として少ないわけではありません。1年余りの期間に新宿区だけでこれだけの取引が記録されているということで、比較材料が乏しいという話ではありません。ここで意識したいのは、RCとSRCを混ぜた「新宿区の中古マンション全体の平均像」を見ると、件数の多いRC側に引っ張られた姿になるという点です。SRCの物件を持つ人が区全体の数字を自分の目安にすると、実態から離れる可能性があります。

構造別に切って見る意味は、この引っ張られを避けることにあります。今回の表のように分けて見れば、自分がどちらの集まりに属するかがまず分かる。そこから築年数や町丁で絞っていけば、精度は段階的に上がっていきます。

次に何を調べればよいか

まず手元の資料から、専有面積、建築年、構造(登記事項証明書やマンションの重要事項に関する書類、分譲時のパンフレット等に記載されていることがあります)を確認してください。この3つが揃うと、今回の表のどちらの区分に当てはまるか、そして㎡単価に掛ける面積が確定します。加えて、管理費・修繕積立金の額と修繕積立金の積立状況、直近の大規模修繕の実施履歴は、買い手が必ず見る情報です。

次に、同じ建物や近隣で最近どのような取引があったかを、公開されている取引価格情報や不動産ポータルの売出事例で確かめます。売出価格は成約価格ではないため、そのまま比較はできませんが、いま市場に出ている競合の姿は把握できます。並行して、複数の専門業者に査定を依頼して見立てを比べると、区全体の中央値では拾えない個別事情(階数、向き、リフォーム状況、眺望など)が価格にどう反映されるかが見えてきます。当サイトは宅地建物取引業を行いませんので、査定や売却の実務は提携の専門業者が担います。

税金や相続に関わる部分は、事情によって取り扱いが変わる場合があります。居住用財産の売却に関する特例、相続した物件の取得費や取得時期の扱い、共有名義の場合の持分の考え方などは、個別の事情により結論が異なりますので、税理士や司法書士といった専門家に確認したうえで進めるのが安全です。売る時期を決める前に、手取り額の見通しまで含めて相談しておくと、判断の材料が揃います。

  • 専有面積・建築年・構造の3点を書類で確認する
  • 管理費・修繕積立金の額と積立状況、大規模修繕の履歴をまとめる
  • 同じ建物・近隣の取引事例と現在の売出事例を照らし合わせる
  • 複数の専門業者の査定を比べ、個別要因の評価を確認する
  • 税務・相続に関わる論点は税理士・司法書士に個別に相談する

よくある質問

Q. 自分の物件がRCかSRCか分からない場合はどうすればよいですか
A. 登記事項証明書の建物の表示欄や、マンションの分譲時パンフレット、管理組合が保管している設計図書などに構造の記載があることがあります。管理会社に問い合わせて確認できる場合もあります。今回の表は構造で分けた集計ですので、どちらに当てはまるかが分かると、参照すべき数字が絞れます。判別が難しいときは、査定を依頼する専門業者に資料を見せて確認してもらうのが早い方法です。
Q. 成約価格の中央値がRC 6,500万円、SRC 4,000万円なら、SRCは不利ということですか
A. そう読むのは適切ではありません。総額の中央値の差は2,500万円ですが、㎡単価の中央値で見るとSRCはRCの約75%の水準で、差の開き方が違います。これは専有面積の分布も影響している可能性を示しています。構造の違いだけで有利・不利が決まるわけではなく、立地、築年数、面積、管理状態などが重なって価格になります。自分の物件については、面積を使った試算と個別の査定を合わせて確認してください。
Q. この中央値に自分の面積を掛ければ、売れる価格が分かりますか
A. 出発点の目安にはなりますが、売れる価格そのものではありません。中央値は真ん中の値であり、上にも下にも取引が広がっています。新宿区内でも駅や町丁で条件は大きく異なり、階数や向き、リフォームの有無、管理状況なども価格に影響します。掛け算で出た数字は桁と大まかな帯を確認するために使い、そこから上か下かの判断材料を集めていく順序が現実的です。
Q. 対象期間が2025年第1四半期から2026年第1四半期となっていますが、期間内の変化は分かりますか
A. 今回の集計は期間全体をまとめた中央値ですので、期間内でどう推移したかはこの表からは読み取れません。時期による違いを見たい場合は、四半期ごとに切った集計を確認する必要があります。また、公開される取引価格情報は成約後に順次登録されるため、直近の四半期は件数が後から増える性質があります。時期の比較をするときは、その点を踏まえて見るのが無理のない読み方です。

本記事の数字は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の取引価格情報を当サイトが条件で絞り込んで集計したものです。中央値は条件に当てはまる取引を価格順に並べたときの中央の値であり、個別の物件の価格でも、確定的な査定額でもありません。当サイトは宅地建物取引業を行いません。実際の売却の手続き・査定は提携する専門業者が行います。税制・法令の適用可否は個別事情により異なりますので、税務署・税理士・司法書士等の専門家にご確認ください。

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