港区の中古マンション、面積帯別に見る㎡単価と成約価格の実データ
公開日: 2026-08-20
港区で中古マンションの売却を考えるとき、最初に知りたいのは「自分の部屋はどのくらいの水準なのか」だと思います。この記事では、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の取引価格情報をもとに、港区の中古マンション等2,522件を面積帯で6つに区切り、㎡単価の中央値と成約価格の中央値を並べました。同じ港区でも面積帯によって㎡単価は大きく違い、単純に「広ければ広いほど割高」とも言い切れない動きが出ています。表の数字に即して、どこを読み、次に何を調べればよいかを整理します。
データ:港区の中古マンションを面積で見る
対象は2025年第1四半期から2026年第1四半期に記録された港区の中古マンション等の取引です。専有面積で6区分に分け、区分ごとの件数、㎡単価(成約価格÷専有面積)の中央値、成約価格の中央値を集計しました。中央値は価格順に並べたときの真ん中の値で、極端な取引に引っ張られにくい指標です。件数が少ない区分は除いています。
| 面積 | 取引件数 | ㎡単価の中央値 | 成約価格の中央値 |
|---|---|---|---|
| 40㎡未満 | 694 | 1,333,333円/㎡ | 3,200万円 |
| 40〜60㎡ | 668 | 1,874,444円/㎡ | 8,900万円 |
| 60〜80㎡ | 678 | 2,166,667円/㎡ | 15,000万円 |
| 80〜100㎡ | 378 | 2,500,000円/㎡ | 21,000万円 |
| 100〜150㎡ | 209 | 3,809,524円/㎡ | 42,000万円 |
| 150㎡以上 | 46 | 3,833,334円/㎡ | 68,000万円 |
- 件数は60〜80㎡が650件で最多、次に40㎡未満が633件、40〜60㎡が630件と続きます。この3区分だけで1,913件、全体2,522件の約76%を占めます。港区の中古マンション取引は80㎡未満に集中しており、80㎡以上は合計609件、全体の約24%にとどまります。
- ㎡単価の中央値は40㎡未満の1,300,000円/㎡から、100〜150㎡の3,809,524円/㎡まで上がります。差は約2.9倍です。同じ港区の中古マンションでも、面積帯が違えば1㎡あたりの水準がこれだけ離れるということになります。
- ㎡単価の上がり方は一定ではありません。40㎡未満から40〜60㎡で約42%上がり、40〜60㎡から60〜80㎡は約17%、60〜80㎡から80〜100㎡は約14%と伸びが緩みます。そして80〜100㎡から100〜150㎡で再び約54%上がります。区分の境目ごとに段差の大きさが違います。
- 150㎡以上の㎡単価の中央値は3,622,807円/㎡で、100〜150㎡の3,809,524円/㎡より約5%低くなっています。一方で成約価格の中央値は42,000万円から67,000万円へ上がります。㎡単価のピークは最も広い区分ではない、という点が表から読み取れます。
※ 港区の「中古マンション等」のうち、面積が記録されている取引2,673件の集計です。中央値は価格順に並べたときの中央の値で、平均とは違い極端な取引に引っ張られません。件数が25件未満の区分は、数字が安定しないため表に出していません。
対象期間: 2025年 第1四半期〜2026年 第1四半期/集計対象 2,673件。 中央値は、条件に当てはまる取引を価格順に並べたときのちょうど中央の値です。 個別の物件の価格ではなく、確定的な査定額でもありません。
出典: 国土交通省「不動産情報ライブラリ」不動産価格(取引価格情報)(当サイトが条件で絞り込み集計。加工方法は本文に明記)
まず自分の物件がどの区分に入るかを確かめる
表の見方はシンプルです。手元の登記事項証明書やマンションの管理規約、購入時の契約書で専有面積を確認し、40㎡未満・40〜60㎡・60〜80㎡・80〜100㎡・100〜150㎡・150㎡以上のどこに入るかを見ます。次にその区分の㎡単価の中央値に自分の面積を掛けると、その区分の真ん中あたりの物件がどのくらいの金額で取引されたかという目安の金額が出ます。
たとえば70㎡なら60〜80㎡の区分に入り、㎡単価の中央値は2,160,256円/㎡です。この区分の成約価格の中央値は15,000万円です。ここで注意したいのは、中央値はあくまで真ん中の1点であって、区分の中には中央値より高い取引も低い取引も同じくらいの数だけ含まれているということです。表の数字は「自分の物件の値段」ではなく、「自分の物件が置かれている区分の中心」を示すものとして読んでください。
面積が区分の境目に近い場合、たとえば59㎡や61㎡のようなケースでは、隣の区分の数字も一緒に見ておくと幅が掴めます。40〜60㎡は1,852,222円/㎡、60〜80㎡は2,160,256円/㎡で、この境目では約17%の差があります。境目の前後は連続した市場なので、どちらか一方の数字だけを見るより、両方を並べたほうが実態に近い幅になります。
㎡単価の段差が大きいのは40㎡前後と100㎡前後
区分ごとの㎡単価の中央値を順に見ると、上がり方が均等ではないことが分かります。40㎡未満の1,300,000円/㎡から40〜60㎡の1,852,222円/㎡へは約42%の上昇です。ところが40〜60㎡から60〜80㎡は約17%、60〜80㎡から80〜100㎡は約14%と伸びが小さくなります。そして80〜100㎡の2,470,588円/㎡から100〜150㎡の3,809,524円/㎡へは約54%と、再び大きく開きます。
つまり㎡単価の段差が目立つのは、40㎡前後と100㎡前後の2か所です。40〜100㎡の内側では、面積が変わっても1㎡あたりの水準はなだらかにしか動きません。この範囲の物件であれば、面積帯そのものよりも、立地・築年・階数・向き・管理状態といった面積以外の条件のほうが金額差として表れやすい、という見方ができます。
一方で100㎡以上の区分は、㎡単価の水準が下の区分とはっきり離れています。件数は100〜150㎡が204件、150㎡以上が42件で、合わせても全体の約10%です。取引の数が少ない区分では、1件あたりの条件の違いが中央値に与える影響も相対的に大きくなります。この帯の物件を売却する場合は、区分の中央値だけに頼らず、条件の近い個別の取引事例を確認していく必要があります。
最も広い区分で㎡単価が下がるという表の動き
この表でいちばん目を引くのは、150㎡以上の㎡単価の中央値3,622,807円/㎡が、100〜150㎡の3,809,524円/㎡を約5%下回っている点です。㎡単価が上がり続けるわけではなく、100〜150㎡がピークになっています。一方、成約価格の中央値は100〜150㎡で42,000万円、150㎡以上で67,000万円と、約59%上がっています。面積が増えれば総額は上がるが、1㎡あたりの水準は必ずしも上がらない、という関係です。
一般に、総額が大きくなるほど購入できる層は限られていきます。また広い住戸は間取りや設備の個性が強く出やすく、買い手の好みとの一致が金額に反映されやすい面もあります。これは制度や慣行としての説明であって、この表の数字がその理由を直接示しているわけではありません。表から確実に言えるのは、150㎡以上の㎡単価の中央値が100〜150㎡より低い水準にあった、という事実だけです。
なお150㎡以上は42件で、全体2,522件の約1.7%にあたります。件数が少ないため、この区分の中央値は1件の性質に動かされやすい数字です。約5%という差を「広いほど不利」と一般化して読むのは適切ではありません。広い住戸の売却を検討している場合は、この区分の中央値を出発点にしつつ、同じ規模の取引がどのような条件で成立したかを個別に見ていくのが現実的です。
表を見たあとに調べておきたいこと
面積帯別の中央値は、自分の物件の位置をおおまかに掴むための入口です。実際の売却価格は、同じ面積帯の中でも条件によって上下します。次に確認したいのは、面積以外の軸で切った数字です。築年帯別、駅からの距離別、最寄り駅やエリア別の集計を同じ期間で見ると、自分の物件が区分の中央値より上にありそうか下にありそうかの見通しが立てやすくなります。
同時に、手元の書類を揃えておくと話が早く進みます。登記事項証明書、管理規約と長期修繕計画、直近の管理費・修繕積立金の額、購入時の売買契約書と重要事項説明書、リフォーム履歴などです。相続で取得した物件の場合は名義の状況、共有者がいる場合は共有者の意向、住宅ローンが残っている場合は残債の額も、売却の進め方を左右します。
税金の扱いは、取得の経緯、所有していた期間、居住していたかどうか、共有かどうかなどで変わる場合があります。特例が使えるかどうかも個別の事情によって異なりますので、金額の見通しが立った段階で税理士などの専門家に確認することをおすすめします。査定や売却の実務については、提携する不動産の専門業者が対応します。当サイトは宅地建物取引業を行っておらず、取引の当事者や媒介者にはなりません。
- 登記事項証明書で専有面積と名義を確認する
- 管理規約・長期修繕計画・管理費と修繕積立金の額を揃える
- 購入時の売買契約書、重要事項説明書、リフォーム履歴を探す
- 住宅ローン残債、共有者の有無と意向を整理する
- 築年帯別・駅距離別など面積以外の軸の集計も併せて見る
よくある質問
- Q. ㎡単価の中央値に自分の面積を掛ければ、売却価格が分かりますか。
- A. おおまかな位置を掴む目安にはなりますが、売却価格そのものではありません。中央値は同じ面積帯の取引を価格順に並べたときの真ん中の1点で、その区分には中央値より高い取引も低い取引も含まれています。実際の金額は立地、築年、階数、向き、管理状態、室内の状況などで上下します。掛け算で出た金額は出発点として持ち、そこから個別の条件を確認していく形が現実的です。
- Q. 60〜80㎡の成約価格の中央値が15,000万円とありますが、高すぎる印象です。
- A. これは港区の中古マンション等について、この期間に記録された取引を集計した結果です。集計対象や期間が違えば数字は変わりますし、同じ区分の中でも金額の幅はあります。中央値は極端な取引に引っ張られにくい指標ですが、区分の中心を1点で示すものなので、自分の物件がその中心より上か下かは面積以外の条件を見ないと分かりません。築年帯や駅距離など別の軸の集計も併せて確認してみてください。
- Q. 150㎡以上の㎡単価が100〜150㎡より低いのは、広い物件が売りにくいということですか。
- A. 表から言えるのは、150㎡以上の㎡単価の中央値3,622,807円/㎡が、100〜150㎡の3,809,524円/㎡より約5%低かったという事実だけです。売りにくさを示す数字ではありません。150㎡以上は42件で全体の約1.7%と件数が少なく、1件の条件が中央値に影響しやすい区分でもあります。この帯の物件は、区分の中央値より条件の近い個別の取引事例を確認するほうが実態に近づきます。
- Q. 売却したときの税金はどうなりますか。
- A. 譲渡に伴う税金の扱いは、取得の経緯、所有していた期間、その物件に居住していたかどうか、共有名義かどうかなどによって変わる場合があります。使える特例があるケースもありますが、要件は個別の事情によって異なります。この記事では税額の目安をお示しできませんので、金額の見通しが立った段階で税理士などの専門家に確認してください。売却の実務については提携の専門業者が対応します。
※ 本記事の数字は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の取引価格情報を当サイトが条件で絞り込んで集計したものです。中央値は条件に当てはまる取引を価格順に並べたときの中央の値であり、個別の物件の価格でも、確定的な査定額でもありません。当サイトは宅地建物取引業を行いません。実際の売却の手続き・査定は提携する専門業者が行います。税制・法令の適用可否は個別事情により異なりますので、税務署・税理士・司法書士等の専門家にご確認ください。
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