中央区の中古マンション、面積別に見た㎡単価と成約価格の実データ
公開日: 2026-08-20
中央区で中古マンションの売却を考えるとき、最初に知りたいのは「自分の広さの部屋がどのくらいで売れているのか」でしょう。この記事では、国土交通省の取引価格情報をもとに、中央区の中古マンション2,288件を面積帯で区切り、件数・㎡単価の中央値・成約価格の中央値を並べました。数字が示しているのは、面積が広いほど㎡単価も上がる傾向と、その傾向が途中で一度止まる区間の存在です。自分の物件がどの行に当てはまるかを確認し、次に何を調べればよいかまで整理します。
データ:中央区の中古マンションを面積で見る
国土交通省「不動産情報ライブラリ」の不動産価格(取引価格情報)から、中央区の「中古マンション等」の取引を2025年第1四半期〜2026年第1四半期で抽出し、専有面積の帯ごとに件数と中央値を集計しました。件数が少ない区分は除いており、残った5区分の合計は2,288件です。
| 面積 | 取引件数 | ㎡単価の中央値 | 成約価格の中央値 |
|---|---|---|---|
| 40㎡未満 | 559 | 1,250,000円/㎡ | 2,900万円 |
| 40〜60㎡ | 657 | 1,727,273円/㎡ | 8,000万円 |
| 60〜80㎡ | 857 | 2,000,000円/㎡ | 13,000万円 |
| 80〜100㎡ | 253 | 2,000,000円/㎡ | 17,000万円 |
| 100〜150㎡ | 66 | 2,300,000円/㎡ | 26,500万円 |
- 件数が最も多いのは60〜80㎡の831件で、全2,288件の約36%を占めます。次に40〜60㎡が631件、40㎡未満が516件と続き、この3区分だけで1,978件、全体の約86%になります。中央区の中古マンション取引の大半は80㎡未満で起きている、というのがまず読み取れる事実です。
- ㎡単価の中央値は40㎡未満が124万円/㎡、40〜60㎡が172.5万円/㎡、60〜80㎡と80〜100㎡が200万円/㎡、100〜150㎡が230万円/㎡。最も低い40㎡未満と最も高い100〜150㎡では約1.85倍の差があります。面積が広い帯のほうが1㎡あたりでも高い、という並びになっています。
- 60〜80㎡と80〜100㎡は㎡単価の中央値がどちらも200万円/㎡で並びます。一方で成約価格の中央値は1億3,000万円と1億7,000万円で約1.3倍の差。この区間では単価差ではなく面積差がそのまま価格差になっている形です。
- 成約価格の中央値は40㎡未満の2,900万円から100〜150㎡の2億6,000万円まで、約9.0倍の幅があります。ただし100〜150㎡は64件と件数が限られるため、この行の中央値は少数の取引で動きやすい点に注意が必要です。
※ 中央区の「中古マンション等」のうち、面積が記録されている取引2,392件の集計です。中央値は価格順に並べたときの中央の値で、平均とは違い極端な取引に引っ張られません。件数が25件未満の区分は、数字が安定しないため表に出していません。
対象期間: 2025年 第1四半期〜2026年 第1四半期/集計対象 2,392件。 中央値は、条件に当てはまる取引を価格順に並べたときのちょうど中央の値です。 個別の物件の価格ではなく、確定的な査定額でもありません。
出典: 国土交通省「不動産情報ライブラリ」不動産価格(取引価格情報)(当サイトが条件で絞り込み集計。加工方法は本文に明記)
まず自分の専有面積がどの行に入るかを確認する
売却を検討するときの出発点は、登記事項証明書や管理規約に記載された専有面積を確認し、表のどの行に当たるかを見ることです。表は40㎡未満、40〜60㎡、40〜60㎡の次に60〜80㎡、80〜100㎡、100〜150㎡という区切りで、それぞれ件数・㎡単価の中央値・成約価格の中央値が並んでいます。ここでいう中央値とは、価格順に並べたときのちょうど真ん中の値のことで、極端に高い取引や安い取引に引っ張られにくい性質があります。平均値より「よくある水準」に近い数字として読めます。
注意したいのは、パンフレットや広告に出ている面積と登記面積が一致しないことがある点です。壁の中心線で測る壁芯面積と、内側で測る内法面積では数値が変わり、境目の面積帯にある物件はどちらを使うかで行が変わることもあります。40㎡前後、60㎡前後、80㎡前後の物件は、自分がどの行に入るのかを一度きちんと確かめておくと、後の数字の読み方がぶれません。
そのうえで、自分の行の㎡単価の中央値に自分の面積を掛けると、その面積帯の真ん中あたりの水準がいくらになるかが計算できます。たとえば60〜80㎡の行なら㎡単価の中央値は200万円/㎡です。これは目安を掴むための計算で、実際の価格は階数・向き・専有部分の状態・管理状況・最寄駅からの距離などで上下します。あくまで出発点の数字として扱ってください。
㎡単価が横並びになる60〜100㎡の区間をどう見るか
表で目を引くのは、60〜80㎡と80〜100㎡の㎡単価の中央値がどちらも200万円/㎡で並んでいることです。40㎡未満の124万円/㎡から40〜60㎡の172.5万円/㎡、そして200万円/㎡までは階段状に上がっていくのに、この2区分では上がり止まり、その先の100〜150㎡で230万円/㎡へと再び上がります。単価だけを見れば、60〜100㎡はひとつのまとまった層として動いていると読めます。
一方、成約価格の中央値は60〜80㎡が1億3,000万円、80〜100㎡が1億7,000万円で、約1.3倍の差があります。㎡単価が同じで価格が違うということは、この区間の価格差は主に面積の大小から生まれている、という読み方になります。逆にいえば、80㎡台の物件を売る際に「もっと広いから1㎡あたりでも高く評価されるはず」と考えると、データの並びとはずれる可能性があります。
なお40㎡未満の124万円/㎡は、60〜80㎡の200万円/㎡と比べると約38%低い水準です。小さい住戸は総額が抑えられる分、購入層や資金計画のあり方が広い住戸とは異なると一般に言われます。その違いが単価の水準差として表に現れている、と理解しておくとよいでしょう。表はあくまで結果を示すもので、理由そのものを証明するものではありません。
件数の偏りが示す、比較材料の集まりやすさ
件数の並びも売却の準備に直結します。60〜80㎡が831件、40〜60㎡が631件、40㎡未満が516件で、この3区分の合計は1,978件、全体2,288件の約86%です。比較できる取引が豊富にある面積帯といえます。同じような広さの成約事例が数多くあるため、査定の根拠となる材料を集めやすく、複数の業者に見てもらったときに評価の理由を確認しやすい環境だと考えられます。
これに対して80〜100㎡は246件、100〜150㎡は64件です。100〜150㎡は全体の約2.8%にとどまり、中央値も少数の取引で動きやすくなります。件数が少ない区分の数字は、水準を示す参考にはなっても「この価格で売れる」という保証にはなりません。広い住戸の売却を考えている場合は、表の行を出発点にしつつ、同じマンション内や近隣の同規模住戸の事例を個別に確認する重要度が高くなります。
また、表は面積という一本の軸だけで切ったものです。中央区は湾岸のタワーマンションから古くからの街区までさまざまな立地を含み、同じ面積帯でも建物ごとの差は当然あります。面積帯の数字で大まかな位置を掴んだうえで、築年数や最寄駅、管理費・修繕積立金の水準といった別の軸でも自分の物件を見ていくと、精度が上がっていきます。
次に調べること、そして専門家に相談する順序
この表で位置を掴んだら、次は自分の物件固有の情報を集める段階です。具体的には、登記事項証明書での面積と権利関係の確認、管理組合の重要事項調査報告書などで分かる修繕積立金の残高や大規模修繕の実施状況、直近の総会資料、そして同じマンション内の売出事例です。これらは価格の説明材料になるだけでなく、買主側の検討材料にもなるため、早めに手元に揃えておくと話が進めやすくなります。
相続で取得した物件や共有名義の物件、離婚に伴う財産分与が絡む場合は、価格の話の前に「誰がどの権利を持っていて、誰が売る意思決定をできるのか」の整理が必要になることがあります。譲渡所得の課税や各種の特例の適用可否も、取得の経緯や居住の状況によって扱いが変わる場合があります。税務や登記の判断は、税理士・司法書士などの専門家に個別の事情を伝えて確認してください。
当サイトは宅地建物取引業を行っておらず、査定や売却の実務は提携する専門業者が担います。この記事で読み取れるのは、中央区の中古マンションが面積帯ごとにどのくらいの水準で取引されているかという実績の分布までです。そこから先、自分の物件がその分布のどこに位置づくのかは、現地と書類を見た専門家の判断が必要になります。表を持って相談に行けば、提示された金額の理由を自分の言葉で確認しやすくなるはずです。
よくある質問
- Q. 表の㎡単価に自分の面積を掛ければ、売れる価格が分かりますか
- A. おおまかな出発点にはなりますが、そのまま売却価格になるとは限りません。㎡単価の中央値は、その面積帯の取引を価格順に並べた真ん中の値です。実際の取引はその上下に広がっており、階数・向き・専有部分の状態・管理状況・最寄駅からの距離などで差が出ます。掛け算で出した数字は「自分がどのあたりの水準を見ているか」を確認するための目安として使い、具体的な価格は物件を見た専門業者の査定で確かめてください。
- Q. なぜ60〜80㎡と80〜100㎡で㎡単価の中央値が同じなのですか
- A. 表が示しているのは、どちらの区分も㎡単価の中央値が200万円/㎡で並び、成約価格の中央値は1億3,000万円と1億7,000万円で約1.3倍の差があるという結果です。理由については、この2つの面積帯が似た購入層に検討されているためではないか、といった説明が一般的にはなされますが、この集計だけでは原因を特定できません。数字としては「この区間の価格差は面積の差として現れている」と読むのが妥当です。
- Q. 100〜150㎡の中央値2億6,000万円は信頼できる数字ですか
- A. 水準を知る参考にはなりますが、件数が64件と限られている点は押さえておく必要があります。全体2,288件の約2.8%にあたり、件数が少ない区分の中央値は個別の取引の影響を受けやすくなります。広い住戸の売却を検討している場合は、この行を大まかな位置づけとして使いつつ、同じマンション内や近隣の同規模住戸の事例を個別に確認していくほうが実態に近づきます。
- Q. 面積以外に、どの軸で自分の物件を見ればよいですか
- A. この記事の表は面積という一本の軸だけで切ったものです。同じ面積帯でも、築年数、最寄駅からの距離、建物の規模、管理費・修繕積立金の水準、大規模修繕の実施状況などで評価は変わります。まずは登記事項証明書で面積と権利関係を確認し、管理組合の資料で修繕の状況を把握するところから始めるとよいでしょう。相続や共有名義が絡む場合は、権利関係の整理を先に進めることも検討してください。
※ 本記事の数字は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の取引価格情報を当サイトが条件で絞り込んで集計したものです。中央値は条件に当てはまる取引を価格順に並べたときの中央の値であり、個別の物件の価格でも、確定的な査定額でもありません。当サイトは宅地建物取引業を行いません。実際の売却の手続き・査定は提携する専門業者が行います。税制・法令の適用可否は個別事情により異なりますので、税務署・税理士・司法書士等の専門家にご確認ください。
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